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『芸術 ✕ 医療 ✕ DMT』
第31回WEB学術研究大会ご案内
第31回大会会長 平山 くみ
本年度も学術研究大会の季節がやってきました。皆様いかがお過ごしでしょうか。世の中は新型コロナウィルスの感染拡大、各地で発生する異常気象や紛争と、地球規模で発生する様々な事態に、途方に暮れそうです。しかし、そのような中だからこそ、我々ヒューマンケアに携わる者は、歩みを止めてはいけないという思いが増しています。
今年度は、WEB大会として3回目の実施です。他学会と違い、「実技」に重点を置いているJADTAにとって、みなさんと対面で空間共有ができないジレンマは、在籍するセラピストをはじめ、学び、研究している方々にとっても如何ばかりか感じずにはいられません。その中でも、演題発表を積極的に申込み頂いた演者の方々に感謝申し上げます。
今年度は1日目のプログラムを無料と設定しました。初学の方、大学生、院生、少しでもダンス・セラピーに関心を持ってくださる方々に、「ダンス・セラピーってなんだ?」を知っていただくために、ざっくばらんにお話する時間です。ぜひ、周囲の方々にご案内ください。堅苦しい場ではなく、みなさんとの交流を緩やかにする場として設定しています。先日、情報工学部を目指す高校生からの問い合せもありました。ダンス・セラピーと情報工学を繋げて学ぼうとする彼女の姿勢は、正に今大会のテーマでもある「×(かける)」の理念と一致しています。
私は「ダンス/ムーヴメントセラピー」は、人類の根源的なリベラルアーツの体現だと考えています。芸術、文学、医学、数学、科学、物理学…あらゆる学問がリエゾンし、その想像力が創造性を生み、「人」は「人」をケアできると信じているからです。
本年度テーマの最も重要な点は、おそらく 「×」です。それは、相乗効果(シナジー)を意味しています。テーマからの「×」、身近なところから見いだされる小さな情報と、学術的側面からの「×」。誰かと誰かの「×」。様々な方向性からオンラインならではの、新たな発見の場をなることを願っています。
夏のおわりに、皆さまとお目にかかれますように。ご参加お待ちしております。
概要
日 時:2022年8月27日(土)プレイベント
28日(日) 学術研究大会
会 場:ネット開催(Zoom)
大会長:平山くみ(合同会社ワッカラボ・代表)
テーマ:芸術 ✕ 医療 ✕ DMT
参加費:27日 無料(要申込・8月24日18時〆切)
28日 7,000円 (早割7月31日まで、以降 8,000円)、
学生 1,000円(申込・入金 8月19日〆切)
懇親会:なし
理事会:調整中
大会事務局:
大会抄録集ができました!
プログラム
8月27日 (土) プレイベントDAY
8月28日(日) 学術研究大会
抄 録
- プレイベント DANCE THERAPY CAFÉ 教えて!ダンスセラピーの現場
room1 医療・高齢者
room2 教育
room3 障害・こども
room4 地域コミュニティー・インクルージョン - シンポジウム1 芸術✕DMT 民族のカラダ表現を読む
- シンポジウム2 医療×DMT ダンス/ムーヴメントを医療から観る
ポスター発表
- P1ー1 ケステンバーグムーブメントプロフィール(KMP)におけるリズムラインのデジタル入力装置 の開発と課題 (﨑山)
- P1ー2 ケステンバーグムーブメントプロフィールにおけるアートとサイエンス (中)
- P2ー1 学校を休みがち・ひきこもりがちな生徒とのダンスを通した関わり ―「フリースペース花みず木」の活動から― (長瀬)
- P2ー2 子どもの発達を支える身体表現遊びの環境 ―共生・共創を目指した舞台づくりの実践から― (大橋)
- WS1 「論語」の知恵をからだで学ぶ:教室にダンス/ムーブメントを取り入れる試み(山部・山田)
- WS2 創作活動における動きの探求 (安田)
- WS3 ダンスセラピーオンライン研修会の実践における課題と展望(平山)
- WS4 オンライン・ダンスセラピーの可能性(加藤・青木)
抄録集でも見られます(新しいタブで開きます)
大会特別企画
プレイベント
DANCE THERAPY CAFÉ 教えて!ダンスセラピーの現場
「ダンスセラピーって何?」と聴かれることが多くなってきました。現場では何をやっているの? 普 通のダンスとどう違うの? などなど。 その質問を投げかけられた時、ふと言葉を選び、考えます。
ダンスが義務教育の中に必修化され、ますますダンスは身近になり、日本では世界初のダンスリーグ まで開幕しました。この日本で、ダンス×セラピーという現場は、皆さんの目の前にもたくさんあると 思います。そんな皆さんの“現 場”をシェアしてみませんか。「こんな時どうしよう?」「こんな事が あった!」など、認定ダンスセラピストでもあるカフェマスターたちが、ざっくばらんにお伺いしま す。 学会での発表とは違う、生の声でみなさんと情報をシェアしましょう。 各ブースのカフェマスタ ーがセクション毎にゆるくファシリテートします。出入り自由です。
《カフェスタッフ紹介》
ROOM 1 医療・高齢者(精神科/緩和ケア/ 認知症病棟等)
カフェマスター:平山 くみ
ROOM 2 教育(幼児教育/学校教育/発達障害 等)
カフェマスター:髙橋 秀樹
ROOM 3 障害・こども(知的障害/身体障害/発達障害 等)
カフェマスター:松原 豊
ちぃママ:松村 汝京
ROOM 4 地域コミュニティー・インクルージョン/親子問題/LGBTQ 等
カフェマスター:安田 友紀
黒服:町田 奈緒士
(カフェマスター/スタッフのプロフィールはこちら)
シンポジウム1
芸術✕DMT 民族のカラダ表現を読む アジアのダンスアーティスト3名の視点
わたしたちダンス/ムーヴメントセラピストに必須のスキル、クライアントの「表現を受 取ること」これは、カラダを媒介にした「身体言語をどう読み取るのか」と、言い換えるこ ともできるのではないでしょうか。 今回は、東アジアを拠点に活躍する芸術家 3 名をシンポ ジストにお迎えし、東アジアで育まれた身体性を通し「表現を読む」とは、アーティストの 視点からどのような事かを伺います。
シンポジスト:岩下 徹、キム・ソニョン / 金 宣姈、コウ・ヨンセ / 高 年世
(シンポジストのプロフィールはこちら)
シンポジウム2
医療×DMT ダンス/ムーヴメントを医療から観る
JADTA 在籍 精神科医三名の視点.
ダンス/ムーヴメントセラピーがアメリカの医療現場で活用されるようになり、早 75 年以 上の歳月が流れました。日本においても、JADTA は設立 31 年目を迎えました。 人類の歴史から考えると、ダンスにはヘルス(保健)的側面と、そこに包括されたメディ カル(医学) 的な部分を担ってきました。
既に何万年という蓄積の中で培われた非言語コミュニケーションであるダンス/ムーヴメントについて、どのように活用できるのか、効果、効能はどのように表出するのでしょうか。 医師の立場からお話を伺います。
シンポジスト: ほしの じん、岩田 悠希、長谷川 雅文
(シンポジストのプロフィールはこちら)
ポスター発表
P 1ー1
ケステンバーグムーブメントプロフィール(KMP)におけるリズムラインのデジタル入力装置 の開発と課題
﨑山ゆかり(武庫川女子大学短期大学部幼児教育学科)
ケステンバーグムーブメントプロフィール(KMP)は、主に乳幼児を対象とした運動分析 技法で、発達支援の領域などで活用されてきた。動きをリズムラインとして記譜し、その形 状をもとに分類を行い、出現バランスなど多面的に分析する特徴がある。これまで手作業で 全ての分析がなされてきたため、分析には多くの時間が必要であった。この分析技法の自動 化により KMP の汎用性を高め、幅広く発達支援につなげることを目的に、これまで情報工学 の専門家と検討を重ねてきた。
自動化の第一歩として、データのデジタル化のためにリズムラインの入力方法を検討し、 従来のアナログ形式(映像を見ながら手元の紙に手描きでリズムラインを描く)から、デジタル形式への移行のため入力装置の開発と検討を行い、スライダースイッチ式、指曲げセン サー式、ペンタブレット式等3つの形式を試行した。装置によっては、その精度に更なる検討が必要なものもあるが、いずれも映像と同期したデジタル入力が可能となった。
本発表では、スライダースイッチ式(開発については 2018ADTA で発表済み)と手描きの リズムラインの比較(2019 科研報告書に記載)、指曲げセンサー式入力装置の課題、これらの取り組みを踏まえたペンタブレット式入力装置の導入などの経緯をまとめ、自動化に向 けた課題を明らかにする。
なお、本研究は、「保育現場における発達支援のための運動分析技法の自動化に関する研 究(JSPS18K02473)、同、継続研究(JSPS 21K02426)」の成果の一部であり、分担研究者である三重大学大学院工学研究科の高瀬治彦教授、川中普晴准教授、研究協力者の同大学院 地域イノベーション学研究科博士後期課程の平林義彦氏、三重大学客員教授の井上敦司氏の 協力の元で研究を進めている。
P 1ー2
ケステンバーグムーブメントプロフィールにおけるアートとサイエンス
中 めぐみ(おや・こ ムーブメント atelier M )
ケステンバーグムーブメントプロフィール (KMP)の記譜は、観察者が被観察者に対して kinesthetic attunement を行い、「感じた」筋緊張の変化をテンションフローラインとし て描く。なぜ kinetic ではなく kin- + esthetic(aesthetic)なのだろうか。aesthetics は、広義の「美」として「現象の感覚的側面」を表す。
アートとサイエンスの問題を考えるとき、比較対象としてのロールシャッハ・テストは、一定の知識と臨床経験があれば実施および解釈ができる客観的基準を作ることにより、サイエンスとして発展してきた。しかし、反応段階での行動観察と記録、正確なコード化のための質問段階での質問の吟味等は、テスターの臨床感覚や直観というアート的立場によるところが大きい。構造一覧表が人格の主要な布置を示すサイエンス的側面である一方、物語的な 口述表現の解釈と分析はアート的側面といえる。
KMPは、筋緊張の変化だけでなく「空間・力性・時間」と「水平・垂直・矢状」の観点から動きの極性を判断する。観察場面のどこを選択し分析するかは観察者の臨床感覚に委ねら れている。被観察者と他者や環境との関係性を考慮し、いくつかの場面を組み合わせて分析することが望ましいとされる。kinesthetic attunement はただ筋電図を描く計測機器にな ることではなく、生の人間としての美的感性を通して行われるが、同時に観察者自身の志向 性や偏りに自覚的であることが求められる。極性と比率に基づいて得られた動きの各要素は、統計学的基準を参照することで意味を与えられる。
このようにアートとサイエンスが複雑に混ざり合う KMP の更なる発展のためには、データ入力や処理に機器を活用する取り組みと並行して、人にしかできない「感覚」のトレーニン グをいかにして行うかが課題となっている。
P 2ー1
学校を休みがち・ひきこもりがちな生徒とのダンスを通した関わり
―「フリースペース花みず木」の活動から―
長瀬節子(フリースペース花みず木)
不登校を経験した生徒の多くは自信を失い、活動意欲も低下していることが多い。しかし、本人が好きで得意な活動には、個別対応で比較的参加しやすいことを、15 年にわたる 精神科に入院・通院しながら学ぶ病弱特別支援学校の教員経験から実感している。
このような背景から、私は平成 24 年に学校を休みがち・家に引きこもりがちな生徒(小 学校 1 年~)にさまざまな活動ができる場所として「フリースペース花みず木」を開設した。絵画や陶芸など専門分野を深めているスタッフの協力を得て、私は主に面談・料理・運 動・ゲーム等で生徒と関わっている。
ダンスの取り組みとしては、好きなアーティストの曲や動画で会話が弾み、そこからダンスに誘導できたことが多い。青年期の生徒は型のあるダンスを好んだが、児童期では思うま まに自分を表現した生徒もいた。
今回の発表では、児童期・青年期の二人の生徒のダンス活動に焦点を当ててダンスの活動 がもたらした生徒の変化について検討を進めたい。又、当事者・保護者の許可を得たうえ で、活動の様子を動画でも紹介する予定である。
加えて、ダンス以外のここでの活動も報告したい。コロナ禍での対応は苦慮したが、活動を望む生徒の声に応えて山梨に緊急事態宣言が発令された時以外は、検温・消毒・換気等を徹底して活動を継続してきた。工夫の一環として、生徒が集まる会では飲食なしでの物作り や分散しての遊びに限定し、客を招くイベントでは作品の展示会のみをドアや窓が開放でき る時期に行った。又、保護者には、休み・予約の振替・返金に応じる連絡を取ったが、コロナ禍を理由の欠席はなかった。今後も課題を整理して活動を継続していきたい。
P 2ー2
子どもの発達を支える身体表現遊びの環境
―共生・共創を目指した舞台づくりの実践から―
大橋さつき(和光大学)
WHO の国際生活機能分類や知覚心理学者ギブソンにより提唱されたアフォーダンス理論の普及によって、子どもと環境は相互に影響するものであるという考え方が重視されるように なり、特に、障がい児支援においては、環境を十分に整え活用することが求められている。 一方、発表者の実践基盤である「ムーブメント教育・療法」は、様々な遊具や音楽や集団活 動などを取り込み、子どもが自ら「動きたい」「かかわりたい」と思う環境をアレンジし、環境との対話の中で自然な動きの拡大を図る発達支援法である。
本研究では、発表者が携わった実践の中から、インクルーシブな舞台づくりに焦点を当て、子どもの発達を支える身体表現遊びの環境について考察する。対象となる実践は大学の 地域連携事業で、地域から障がい児を含んだ様々な違いのある 31 名が参加した。特徴とし ては、舞台上演を最終的な目標としながらも、その実現のための手法として、極力、「練習」や「稽古」を避け、「遊んでつくる、舞台でも遊ぶ」をモットーとしたところにある。 例えば、ダンスの振付けや構成を覚えるために繰り返し修練するようなことはなく、あくまで「遊び」活動として積み上げてきた営みを土台に、即興的な表現を重視して自然な形で 各々が舞台上で表現できるように工夫を重ねた。リーダーらは、上演作品のイメージも予め 固めすぎずに臨み、参加者の遊ぶ様子や活動によって生まれたモノや動き、関係性を軸に作 品を構想していった。
本研究では、リーダー及び学生スタッフが残した記録とインタビューをもとに、環境設定の特徴について、どのような気づきを得ていたのか調査した。その結果、①ムーブメント遊 具の活用が効果的であったこと、②子どもの自発性が尊重され、多様なかかわり方が重視さ れていたこと、③「人こそ環境」という意識が高まったこと、④一貫して「遊び」環境であ ったこと、の 4 つの視点を見出した。
実技発表
WS 1
「論語」の知恵をからだで学ぶ:教室にダンス/ムーブメントを取り入れる試み 山部英之(矢掛町教育委員会)・山田美穂(お茶の水女子大学)
「論語」と「ダンス/ムーブメントセラピー」にはたしてどんな接点があるのか、ピンとくる人は少ないかもしれない。しかし、論語に込められた孔子の教えには、古代の文化に通底する、身体に根差した知恵が凝縮されている。そのエッセンスを身体で感じ取り、身体で 表現することは、本来の論語の学びを体験することであると同時に、ダンス/ムーブメント セラピーの守備範囲の広さを確認し、教育領域における発展可能性を模索することにもつながると考える。
本発表では、小学校における論語教育にダンス/ムーブメントを取り入れた実践について報告した後、論語のフレーズの解説と唱和、それらによって喚起される身体のムーブメントを参加者の皆さんと共に試みたい。よく知られたフレーズやその中に含まれる漢字に触れることで身体に生じる感覚を「ポーズ」で表現することは、論語教育実践に参加した小学生が 楽しんだ課題である。今回の発表では、それを流れのある「ダンス」へと発展させられるよ うな、安全で自由な場を作ることができればと考えている。
本発表を通して、言葉を聞いたり唱えたりすることからイメージが湧き、身体が自然に動き、イメージや動きが他者と共有されるためには何が必要か、そこにはアクティブな自己がどのように存在するのか、そのような体験が子どもたちにとってどんな意味をもつかという ことを検討したい。さらに、論語教育にとどまらず、また体育や音楽といった特定の教科に限らず、学校現場におけるダンス/ムーブメントセラピーの可能性をめぐる議論が深まるこ とを願っている。
WS 2 <認定ダンスセラピスト 単位認定あり>
創作活動における動きの探求
安田友紀(神戸女学院大学)
2005 年より活動を継続している Dance Assemble アマカマ・ドゥ(以下、アマカマ)にお ける創作活動に関する実技発表を行う。アマカマは、知的障害(発達障害、ダウン症候群 等)があるメンバー6 名で構成されており、月に 2~3 回の活動を行っている。即興を主と したダンス活動を継続しており、1 年に 1 つの作品を創作している。本発表は、2021 年度に 創作した作品を基に、実技発表を行う。実技発表の構成は、Ⅰ.アマカマによる作品映像 (約 7 分)、Ⅱ.ウォーミングアップ(約 8 分)、Ⅲ.動きの確認(約 12 分)、Ⅳ.音楽を聴 きながら(約 10 分)、Ⅴ.クールダウン(約 8 分)とする。
まず、Ⅰ.アマカマによる作品映像において、メンバーがどのような表現をしているか鑑 賞して頂き、Ⅱ.ウォーミングアップとして手拍子や各身体部位のストレッチを行う。Ⅲ.動 きの確認においては、2021 年度に創作した作品の動きを確認する。主な動きとしては、
「①上を向く」「②手を上げる」「③歩く」「④しゃがんで立つ」「⑤止まる」「⑥両手で 顔を隠し、両手を広げる」「⑦指先を握りしめ胸に近づける」「⑧両手を広げて回る」、以 上の 8 つである。これらの動きを 4 つの Key Word「身体の方向」「身体の高さ」「動きの 速さ」「動きの強弱」をあげて探求し、Ⅳ.音楽を聴きながら①~⑧の動きを行う。その際 は、「自身のタイミングで動くこと」、「①~⑧のいずれの動きを行ってもよい」、「①~ ⑧以外の動きを行ってもよい」という 3 点を確認の上、行う。その後、まとめとしてⅤ.ク ールダウンを行う。
即興を主とするアマカマの活動において、どのようにメンバーから動きを引き出していく のか、日々試行錯誤が続いている。その試行錯誤の 1 つとして実技発表を行い、参加者の皆 様から頂いたご意見をアマカマに反映したい。
WS 3<認定ダンスセラピスト 単位認定あり>
ダンスセラピーオンライン研修会の実践における課題と展望
平山くみ(合同会社ワッカラボ/大阪体育大学・非)
新型コロナウィルスの感染拡大で余儀なくされた、オンラインで実施する実技の授業や研 修会について、この 2 年の実践を発表する。当協会で主催する資格認定講座も約 2 年の間中 止を余儀なくされた。反面、自宅待機となった方々から、「ダンス・セラピーを学びたい」との問い合せも増え、せめて座学講義だけでも実施するべきだと判断し、合同会社ワッカラ ボでは、資格認定講座の実施に踏み切った。座学に関しては、むしろオンラインの利点も多く、対面講義以上に発見も多く見受けられた。資料の開示、動画の共有、チャットの活用な ど、オンライン上でのコミュニケーションは、グループワークの実施も問題無く、むしろ対 面で実施するよりも参加者がアクティブに発言をしているのではないかという主観も得られた。講義している側も、対面時より受講者の顔と名前が早く一致していくという実感もあっ た。
しかし、実技に関してはどこまで体験を実感できるのか思考錯誤することとなった。本 来、受講生が体感するであろう「Atmosphere(場の空気感)」を、オンライン受講する自室で実感することはできるのか、ダンス・セラピーの「実技」としての学びは受講生に届くの か。そのような不安を抱きつつも実施した研修では、講師、参加者両者のセラピストとしての観察眼を磨く糸口があったように感じる。オンラインだからこそできたワークのいくつか を実践で体験いただき、今後のオンラインで実施される研修の課題と展望を検討したい。
WS 4
オンライン・ダンスセラピーの可能性
加藤千恵子(東洋大学)・青木滉一郎(東洋大学)
昨今のコロナ禍において、人と人とが触れ合う機会は大きく減少してまいりました。人間関係の希薄化等が問題視される一方で、オンライン形式でのコミュニケーションが発展を遂げたことで、オンラインセラピーのような新しい取り組みも散見されるようになってきています。発表者の加藤は、ヨーガやダンス、伝統舞踊等の身体活動を活かしたセラピーを専門とし、心理的支援に従事してまいりました。心身への意識を高め、コントロールを図るヨーガをダンスや各国の舞踊と組み合わせることで、セラピーへの活用の幅も広がると考えてお ります。最近では、対面でのセラピーが困難な状況を想定し、Web 会議システムを利用したオンライン・ダンスセラピーを実施しています。特に、外出の困難な高齢者の方々にとっては、オンラインで参加が可能なセラピーが、心身の健康維持・増進の一助となる可能性があります。また、ディスプレイを介して、参加者の方々と映像や音楽を容易に共有できるなど、オンラインならではの強みもあるでしょう。しかしながら、非対面・非接触で行われるダンスセラピーには、対面でのセラピーとは異なる難しさが存在するのも事実です。これまで、高齢者施設を対象に行ってきたオンライン・ダンスセラピーでは、画面越しに伝わってくる参加者の方々のご様子を頼りに、プログラムの調整が図られました。非対面のセラピーの難しさを感じると同時に、コロナ禍での経験を積み重ね、コロナ以後のセラピーに活用できる知見の一端を得ることができたのではないかと感じております。本年度の学術研究大会もオンラインでの開催となりますが、このような形での実技発表を通じて、取り組みの成果を皆様方にご報告することができればと存じます。
演題申込み
オンライン学術研究発表の演題を募集いたします。ご応募おまちしています。 下の演題申込みフォームから、抄録(800文字)と共にお申込みください。
■ 実技発表
オンラインで可能な実技
実技45分、シェアリング15分
■ ポスター発表
パワーポイント等も可
プレゼン1人15分 ✕ 3演題、質疑応答30分
発表者は共同発表者を含め、全員JADTA会員であること。
採択の連絡後は、速やかに共同縁者も含め大会参加申込みと参加費納入をお願い致します。
演題募集 〆切 7月 9 日 下ボタンより別サイトに移動します。移動の前にログインアカウントについてご確認ください。※【ご注意】
(すでに締め切りました)
【ご注意】学校や会社のアカウントにログインして送信できない場合は、個人のアカウントで送信して下さい。
入力したフォームは、登録メールアドレスに送信する設定となっていますが、万が一送信が確認できない際は、迷惑メールをご確認ください。
<発表までのスケジュール>
7月 9日〆切 | 上記フォームより抄録(800文字)を送信のこと |
7月10日〜 | 開示資料の倫理審査のため 資料を提出 提出先は、jadta2022@gmail.com 件題:【演題発表】お名前 |
7月30日まで | 使用する資料の提出〆切 ・実技の方は使用する動画・楽曲等 ・ポスターの方はWEBサイトに掲載する資料 (プレゼンテーション資料A4 15頁まで) |
8月6日 | ポスター・実技共に動画を資料として提出される方は完成動画提出 提出先は、jadta2022@gmail.com 件題:【演題発表】お名前 |
8月25日まで | 修正等を実施 |
参加申込み
大会の開催は、WEB会議システムzoomにて実施します。大会期間中、プログラムへの参加はWeb大会専用 HP からアクセスできます。アクセスには、専用パスワードが必要となります。専用パスワードは、参加フォームでお申し込み時に入力されたメールアドレスに大会前日までには送信します。大会当日までアクセスできませんので、あらかじめご了承ください。
参加申込み方法
下の申し込みフォームより必ずお申し込みください。入金のみ行い、フォームでのお申込みがない場合が散見されます。ご連絡することもできず、返金には対応致しかねますので、ご注意ください。
参加申し込みは、申し込み票と参加費納入振り込みの両方が確認できた時点で、手続き完了となります。完了しましたら、事務局より領収書発行のリンクを添付し、お申し込み時のメールアドレスにお送りしています。必要に応じてダウンロードしご利用ください。
27日大会参加申込み期限
2022年8月25日(木)18:00まで
8月26日(金)に参加用Zoom ID/パスワード URLをお知らせ
・参加費無料
当日申込み27日(土)14時まで 申込みフォームを設置しました。
(シンポジストへの質問は受付終了しています)
28日大会参加申込み&参加費振込期限
2022年 8月19日(金)《後払い》8,500円
・今大会は会員・非会員共に同一料金
・入金後の返金はできません
《早割り》7月31日まで 7,000円
《通 常》8月1日以降 8,000円
《学 生》 1,000円
参加申し込みは、下の参加申込フォームからの申し込みと参加費振り込みの両方が確認できた時点で、手続き完了となります。
サイトからお申し込み後、なるべく一週間以内のご入金をお願いします。
当日参加希望の方は、大会事務局までご相談下さい。件名「J〆切後ADTA大会申込み希望」
下ボタンより別サイトに移動します。移動の前にログインアカウントについてご確認ください。※【ご注意】
【ご注意】 学校や会社のアカウントにログインして送信できない場合は、個人のアカウントで送信して下さい。
入力したフォームは、登録メールアドレスに送信する設定となっていますが、万が一送信が確認できない際は、迷惑メールをご確認ください。
ー 参加費 ー
・28日学術研究大会当日の料金です
・27日プレイベントのみ参加の方は無料(要申込み)
・今大会は会員・非会員共に同一料金
・入金後の返金はできません
《早割り》7月31日まで | 7,000円 | ||
《通 常》8月1日以降 | 8,000円 | ||
《学 生》 | 1,000円 |
ー 振込先 ー
振込先はゆうちょ銀行です。下記①②のいずれかの方法でお振込み下さい。
振込完了をもって参加申込みの受理となります。振込手数料はご負担ください。
①《郵便局から郵便振込 》
【記号 – 番号】 14030 – 72565481
【口座名】 日本ダンス・セラピー協会
②《他金融機関から振込》
【銀行名】ゆうちょ銀行 四〇八支店 (ヨンゼロハチシテン)
【口座番号】(普) 7256548
【口座名】日本ダンス・セラピー協会
Zoom の接続方法
本大会はWEB会議システムZoom を用いてLIVE 形式で実施します。JADTA のHPにアクセスできるネット環境下でご参加ください。 ポスター発表演題に関しては、期間中、内容がWeb大会専用HPにアップされ、お好きな時間にご覧いただけます。今回は、全てのプログラムを縦列で順次発表としておりますので、プログラム毎の会議とはなりません。大会会場のURLは入り口がひとつとなりますのでご安心ください。
インターネット環境、PC、タブレット、スマートフォンなど、いずれのデバイスでも参加可能です。 Zoomの無料アプリケーションをダウンロードしなくても参加は可能ですが、接続トラブルを防ぐため、事前に無料アプリケーションのダウンロードを行い参加準備をお願い致します。
・Zoom デスクトップ クライアント
・Windows: バージョン 5.3.0 以降
・macOS: バージョン5.3.0 以降
・Linux: バージョン 5.3.0 以降
・Zoom モバイルアプリ:
Android: バージョン 5.3.0 以降
iOS: バージョン 5.3.0 以降
・アップデートについて
分科会(27日開催DMT Café)はブレイクアウトルームを使用します。お手持ちのZoomアプリケーションは最新にアップデートをお願いします。
詳しくは https://support.zoom.us/hc/ja
Zoom 利用が未経験の方で、使用方法が分からない方は、8月19日18時までに事務局までご連絡ください。
JADTA第31回大会事務局
問合せ
※ 件名に「大会問合せ」と明記して下さい。
※参加締め切り後、参加希望の方は件名「〆切後JADTA大会申込み希望」と明記しご相談下さい。
スタッフ
大会会長:平山くみ
実行委員:北島順子・﨑山ゆかり・中めぐみ・平山なを・星野仁・向出章子・安田友紀・山田美穂(五十音順)
Web大会にともなうネットリテラシーについて
JADTAの学術研究大会では、個人情報保護法案の元、自由な写真撮影や録画、生配信、研修情報のダウンロードなどを禁止しています。ネット上で開催する場合、著作権、肖像権などの権利も発生します。著作権不明の動画、音楽のシェアにはご注意ください。
また期間限定で公開される研究情報にも著作権が発生します。データについての引用や、今後の研究に必要がある場合は、期間中に発表演者にご相談をお願いします。