町田章一
皆様、健やかに新年をお迎えになったことと思います。この度、日本ダンス・セラピー協会会長を退任するに当たり、一言、ご挨拶申し上げます。
私は1992年の創立以来、事務局長を担当し、2014年に第4代会長に選ばれ、2期4年間会長を務め、この度すべての役職を退任して顧問にさせて頂きました。その間、26年間、皆様にご指導、ご協力頂いたことに対して心から感謝申し上げます。ありがとうございました。
私が「ダンスセラピー」という言葉に出会ったのは今から40年程前のことです。素晴らしい金鉱を掘り当てたような気持ちがしました。必ずや多くの人の役に立つ分野だと確信したからです。それから多くの素晴しい先生方に出会い、日本ダンス・セラピー協会の創立に関わりました。協会は「ダンスセラピー」を志す人々のゆりかごになり、当時は若手と言える方々が、今は相当なベテランとなってダンスセラピーを牽引しています。そのような姿を見て、大変嬉しく思っています。私は長い間、組織の裏方を担当させて頂いたことに喜びと誇りを感じています。
裏方はその分をわきまえ、これから先はこの組織がどのようなものになって行くか、一歩下がった視点から見て行きたいと思います。もとより、組織は個人が私物化すべきものではありませんが、会員の一人として、協会に対する私の希望をお伝えしたいと思います。これは会長就任の時の挨拶の一部で、今でも変わりありません。
「今私が描いている協会のイメージは創立当時と同じです。会員一人ひとりが良識を持って個性ある活動を繰り広げる花となり、協会全体はいろいろな花が咲き乱れる百花繚乱の花園となることです。そしてそこに、ダンスやムーブメントを通して健康を維持、増進、回復したいと願う人々が巡り来て、蝶のように花から花へと飛び交うことができる世界です。これからも力を合わせて、一緒にそのような花園を創りましょう。」(JADTA News No.114(2014年11月号)p.10より)
協会が抱える課題はたくさんありますが、全ての解決の糸口は「会員の一人ひとりが自分の目的と役割を自覚し、自分を生かし、仲間を生かし、究極の目的である『ダンスを使って人々の健康に寄与する方法を開発し、実践すること』に努力を重ねて行くこと」にあると思います。
大沼幸子新会長を中心に、会員の皆さまのさらなるご活躍を願っています。