第24回東京大会

第24回学術研究大会のお知らせ
第24回学術研究大会のお知らせ
      (9/2 大会プログラム等追加)

大会会長 尾久 裕紀
(大妻女子大学人間関係学部)

・ 期日:平成27年10月31日(土)~11月1日(日)
・ 会場:大妻女子大学千代田キャンパス(東京都千代田区三番町12)
・ テーマ:ダンスセラピーのこれまでとこれから

理事会の開催
・ 日時:10月30日(金)18:00~20:30
・ 会場:大妻女子大学千代田キャンパス

懇親会の開催
・ 日時:10月31日(土)17:30~20:30
・ 会場:大妻女子大学千代田キャンパス アトリウム


※大会への参加お申し込みは次のサイトからお願いいたします。

 こちらから→[大会参加のお申し込み]  
  *参加費などの振り込み期限(郵便振替)はすでに過ぎています。
 大会当日にお支払い頂くことになりますので、
 「参加のお申し込み」書式にある「自由記述欄」で、大会実行委員会までお知らせ下さい。
 

(10/16, 2015)


大会参加費

 
早期割引
(8月31日まで)
9月1日以降
1日参加
会 員
10,000円
12,000円
7,000円
一 般
12,000円
14,000円
8,000円
学 生
5,000円
3,000円
懇親会
5,000円





  大会案内のダウンロードはこちらから ↓ 

[大会案内wordファイル][大会案内 pdfファイル]
[大会プログラムwordファイル][大会プログラム pdfファイル]
[抄録wordファイル][抄録 pdfファイル]





 大会参加申し込みはこちらから ↓ 

大会参加申込みサイト





日本ダンス・セラピー協会 第24回学術研究大会
「参加申込票」

申込み締め切り日 2015年10月24日(土)

申し込み日 2015年  月  日 ( )
 
(ふりがな)
お 名 前
 
勤 務 先
(所属)
 
参 加 費 等

※申し込み内訳
□にチェックしてください
 
早期割引
(8月31日まで)
9月1日以降
1日参加
会員
□ 10,000円
□ 12,000円
□31日  □1日
□ 7,000円
一般
□ 12,000円
□ 14,000円
□31日  □1日
□ 8,000円
学生
□ 5,000円
□31日  □1日
□ 3,000円
懇親会
5,000円
合計お振り込み金額:               円
連 絡 先
住所:〒

TEL(携帯):

E-mail:


※ 参加費等は必ず10月16日(金)までに振込みしていただけますようにお願いします。
※ 「参加申込票」はHPから入力、メールあるいは郵送にて10月24日(土)までに ※必着
   「大妻女子大学 尾久裕紀宛」にお送り下さい。
「参加申込票」の到着と入金の確認によって申し込み完了とさせて頂きます。



大会参加の申し込み

● 参加費は同封の振り込み用紙の通信欄に内訳(参加費区分・懇親会など)をご記入の上、
   郵便局より10月16日(金)までにお振込み下さい。
● 「参加申込票」に必要事項をご記入の上、HPから入力、メール、あるいは郵送にて
   「大妻女子大学 尾久裕紀宛」に10月24日(土)※必着 までにお送り下さい。
● 口座加入者番号:「00110-6-780076 JADTA第24回東京大会事務局」
※ 参加者のご都合でキャンセルの場合は返金致しかねますので、予めご了承下さい。

日本ダンス・セラピー協会 第24回東京大会事務局

・ 〒206-8540 東京都多摩市唐木田2-7-1
   大妻女子大学 尾久 裕紀宛
・ E-mail: tokyo2015@jadta.org


大妻女子大学千代田キャンパスへのアクセス

・JR総武線(各駅停車)市ヶ谷駅下車 徒歩10分
・東京メトロ有楽町線・東京メトロ南北線・都営新宿線 市ヶ谷駅下車(A3出口) 徒歩10分
・東京メトロ半蔵門線 半蔵門駅下車(5番出口) 徒歩5分
・東京メトロ東西線 九段下駅下車(2番出口) 徒歩12分

※各駅からの道順の詳細は、
大妻女子大学千代田キャンパスのアクセス、以下のアドレスにてご確認頂けます。
 http://www.gakuin.otsuma.ac.jp/university/access/map_chiyoda.html

宿泊・昼食について

※宿泊について
・事務局では宿泊施設の斡旋は行いません。各自で手配してください。

※昼食について
・昼食、飲食についてはアトリウムにてお願い致します。
  (他の会場での飲食はご遠慮ください)
・1日目の10月31日(土)のみ本館F棟2階にある学生食堂Kotacafe(コタカフェ)のご利用が可能です。
 学生の利用が優先となり、学会用にお席の確保はできませんのでご了承ください。
・大学周辺にコンビニ、レストラン等ございます。





大会プログラム (9/2 追加)


  10月31日(土)
時間(分)
A会場
(F棟7階 742)
B会場
(F棟6階 642)
C会場
(F棟6階 644)
  9:00-受付開始
30
受付(7階ロビー)
  9:30-9:50
20
 開会式    
1 10:00-11:30
90
加藤 道行 長瀬 節子 竹内 実花
  11:40-12:40
60
   昼食 (アトリウム・コタカフェ)
  12:50-13:50
60
   総会 (4階 435)
2 14:00-15:30
90
葛西 俊治 石川 裕子 松原 豊
3 15:40-17:10
90
鍛冶 美幸 照屋 洋  
  17:30-20:30
180
   懇親会( アトリウム )
 
  11月1日(日
時間(分)
A会場
(F棟7階 742)
B会場
(F棟6階 642)
C会場
(F棟6階 644)
  8:45-受付開始
45
受付(7階ロビー)
4 9:30-11:00
90
9:00- 神宮 京子 﨑山 ゆかり 安田 友紀・
平山 久美


5


11:10-12:10


60
ポスター発表( 6階632 )
① 成瀬 九美  ② 渡辺 明日香  ③ 大沼 幸子  ④ 峰岸 由香
  12:20-13:20
60
    昼食(アトリウム)
6 13:30-15:30
120
大会特別企画
  シンポジウム 「ダンスセラピーのいままでとこれから」
(4階 435)
  15:30-15:50
20
閉会式   (4階 435)


【ポスター発表される方々へ】
・11月1日(日)11:10-12:10です。準備は1時間前から可能です。
・発表資料は、H2100 × W900以内で各自ご用意ください。
・画鋲、テープは使用できません。大会事務局で用意する、強力マグネットで貼ることができます。
・各自、発表5分+討論5分となります。発表が終わった後も11:10-12:10は、ご在籍ください。



発表抄録(9/2 追加)

<実技発表>

自分を育てる~舞踏のメソッドを手掛かりとして~
加藤道行(チーム気生根)

 舞踏家大野一雄・慶人のもとで長きにわたって舞踏を学ばせていただきました。稽古では、「作品はつくるものではない、生まれるもの。」と言われそのために「あなた自身を育てなさい」と言われます。そして稽古では、観る、立つ、歩くといったシンプルな動作を通じて自分自身の中の喜怒哀楽と向き合っていきます。
   今回の発表では、人々の内的な成長において舞踏のメソッドがどのように役立てるかの考察をシンプルな動作を通じて行いたいと思います。



手具(スカーフ)を活用したミュージカルダンスの取り組み
 
長瀬節子(フリースペース「花みず木」代表)

 私は「障害者と健常者の枠を超えた仲間の交流」を目的とする「山の都(山梨県)ふれあいコンサート」のミュージカルにダンスの振付・指導で関わっています。ミュージカルに参加している障害児・者と家族及び支援者の方々が楽しく踊れるように、毎年テーマに合わせた工夫を行ってきました。ここ数年は、よりダンスを楽しんだり動きを高めたりするのに「手具」の活用を試み、棒・布・フラフープ・スカーフ等を使いました。
 今回は、手にすると思わず動いてしまう人が多いスカーフを用いて皆さんと一緒に踊りたいと考えています。スカーフはたくさん用意しました。曲は昨年のミュージカルテーマソング「新しい道」です。簡単な振付を体験したり、それぞれが自由にスカーフの揺れを楽しみながら動いたりしましょう。前半には、体と心がほぐれるような身体ほぐしを入れる予定です。



精神科デイケア領域におけるダンスセラピーの視点によるリラクセーションについて
竹内実花(竹内実花BUTOH研究所)

 現在、精神科デイケアでのリラクセーションでのかかわりの中で、身体的水準、病態水準によってセッション構造を微細に変容させ、より適切な構成と展開へと検討を続けて今日に至っています (陰性症状のメンバーが多く参加するプログラム、リワーク・プログラムなど)。
 対象者によって異なる部分がありながらも、基本的なリラクセイション体験の共通性についてふれ、実践場面で必要となるリラクセーションの差異について実技発表いたします。



舞踏の方法を取り入れた精神科領域での安全なダンスセラピーについて
葛西俊治(札幌学院大学人文学部臨床心理学科)

 日本発の前衛的パフォーミング・アーツである舞踏は、海外では白塗り剃髪の舞踏家による特異なインパクトによって知られている。そのため、臨床領域でのダンスセラピーに舞踏の方法を取り入れる際には、心身状況や自我境界の強さなどを注視して行う必要がある。安全な範囲での穏やかなレッスンと心身の強度をやや必要とするレッスンを比較して、対象者に合わせてセッションを構成する必要性を提示する。



軽度認知障害(MCI) を対象とした認知力アップのためのダンスセラピー
石川裕子(筑波大学)

 高齢化社会となる本邦では、現在65歳以上のおよそ15%の462万人が認知症、さらに認知症予備軍である軽度認知障害も400万におよぶと推定され(朝田,2013)、これらへの対応が喫緊の課題となっています。
 認知症を発症していない75歳以上を対象に、認知面や身体面に効果がある様々な余暇活動と認知症発症リスクを検証した結果、ダンスの認知症発症リスクが最も低かったという報告があります(Vergheseら、2003)。現在、私は筑波大学病院などで、軽度認知障害(MCI)の方々を対象にダンスセラピーの要素を取り入れた認知力アッププログラムを実施しています。
 ダンスには認知症予防にどのような効果があるのか、またどのようなプログラムが適しているのかなど、MCIの方々と共にダンスを実施してきた経験から学んできたことを、皆さんと共にシェアしていきたいと考えています。



小道具を用いた即興ダンスの技法
松原 豊 (こども教育宝仙大学)

小道具 クリエイション チャレンジ コミュニケ-ション

 日本には見立てという伝統的なアイデアがあります。例えば,日本舞踊や落語では扇子や手ぬぐいを利用していろいろなものを表現します。また,小さな子どもはもともと見立ての名人です。ごっこ遊びの中では様々な見立てを用います。例えば,女の子はおままごとで石や葉をご飯やお皿などに見立てますし,男の子は木の枝を鉄砲や刀などに見立てて遊びの中で本物のように扱います。即興ダンスやダンスセラピーのセッションでも小道具を使うことがあります。小道具はダンスの表現を助けたり,表現を大きく見せたりするために使うことが多いと思いますが,即興ダンスやダンスセラピーでは、イメージを豊かにしたり、柔軟に使える遊び道具として使用してもよいでしょう。本来の使い方とは異なったことをたくさん考え、豊かな感性を取り戻してみましょう。




公開スーパーヴィジョン
鍛冶美幸(長谷川病院)

 心理的な困難や障害を持つ方々への治療的援助を行う場合、援助者が自身の専門性を高める努力を続けることは不可欠であろう。たとえば精神分析やカウンセリングをはじめとした様々な臨床心理的治療技法では、基礎的技能と理論の習得に加え、治療者の自己理解を促すクライエント体験(治療体験)や、実践を開始した後もその質を維持・向上し続けるためスーパーヴィジョンを中心とした訓練が不可欠とされている。
 現在、日本のダンスセラピストのうちどれくらいの方が定期的な治療体験やスーパーヴィジョンを受けておられるであろうか。希望があったとしても、そうした機会を持つことは様々な理由から容易ではないかもしれない。
 今回はJADTA学術研究会の場をお借りして、希望者を対象とした公開スーパーヴィジョンを実施したいと考える。希望者される方は、これまでの訓練と実践についての情報を添えてmailto:info@dancetherapy.jpまでご連絡いただきたい。



こころとからだのレッスン
照屋 洋(調布市立第六中学校)

 30年以上も中学校の教員をやっていると、大人になった卒業生たちに会い、中学校での学びが(たった3年間ではあるけれど)、その後の人生にいろいろな影響を与えていることに気づかされる機会が増えてくる。もちろん、卒業後も彼らなりにいろいろな経験をし、たくさんのことを学んできたおかげで「今」があるのだろう。しかし、中学生という感受性の豊かな時期に「からだの深いところで感じる」「表出する」「他者とつながる心地よさを体験する」といった学びは、それからの生きる力、優しさ、強さにつながっていると彼らを見て感じるのである。
   現在私が受け持っている中学3年生は、学年職員の理解もあって、1年生の時から体育館を利用して学年全員(93名)でワークショップを行っている。メールやラインでのコミュニケーションが普通になってしまった世代だからこそ起きる「事件」を未然に防ぐためには、からだまるごとの学びが必要であると考えるからだ。今回の発表では、そうしたレッスンを重ねていくうちに子どもたちひとりひとりが、学年がどんなふうに変わっていったか、話を中心に進めていきたいと思います。

 

ダンス/ムーヴメントセラピストの機能を探る
神宮京子(特定医療法人群馬会群馬病院)

 本年5月、アメリカ人ダンス/ムーヴメントセラピストのClaire Schmaisが亡くなられた。ニューヨーク市立大学の大学院に世界で初めてのアカデミックなダンス/ムーヴメントセラピーのプログラムを設立し、トレーニングや資格化の礎を築いた一人である。彼女の功績は多岐に渡るが、クライアントとの関係性の中でセラピスト自身に引き起こされる内的な体験を探索する意義をトレーニングの主軸に据えたことは、後の理論構築化にとって重要な意味を持つ。セラピストがクライアントから向けられる投影を吟味し、転移関係を理解し、生き生きとした情緒の関わり合いを育む治療過程は、それぞれのセラピスト―クライアントの間できわめて個別的な体験である。セラピスト自身の無意識に潜む闇が思わぬ形で立ちはだかることが生じうるため、そこと向き合うトレーニングが必要になるのである。本ワークショップでは、そんなセラピストの無意識にも及ぶ機能を探索してみたい。




ムーブメントプロフィール(KMP)を活用した身体的共感をもたらすリズム調律
﨑山ゆかり(武庫川女子短期大学部幼児教育学科)

 ケステンバーグダンスセラピーにおける運動分析技法のひとつであるケステンバーグムーブメントプロフィール(KMP)は、主に8つの分析項目から成り立っている。最初の分析項目であるテンションフローリズムは、乳幼児の発達段階に見られる生得的な動きのリズムに着目したピュアリズムと養育者の影響を受けるミックスリズムに分類される。KMPは分析項目が多岐にわたり、記譜の手技を含めて全ての項目を理解し分析のノウハウを会得するには、何年もの時間を要する。しかしながら、ダンスセラピーにおいて身体的共感をもたらすアプローチの手段として、KMPのリズム性に着目することにより、実践的な応用が可能となると考えられる。
 そこで本研究では、ピュアリズムを実際の動きで体験し、そのうえで、ピュアリズムの動きを活用してミックスリズムへと導く、リズムからの調律を体験しながら、ダンスセラピーにおける身体的共感とは何かを検討する。



対象に合わせた“クリエイションアプローチ”-未就学児から高齢者まで-
安田友紀(大阪体育大学健康福祉学部 )平山久美(医療法人杏和会阪南病院)

 人は無意識的・意識的に問わず、自己表現している。この表現する力を利用するのが、芸術療法の根本であるという考えに基づき、精神科総合病院 阪南病院のDMTでは「自己表現の創造(クリエイション)エネルギーを利用する“クリエイションアプローチ”で、個々の創造性を如何に引き出すか」という事に重心を置いている。対象者がもつ様々な感情エネルギーの方向性をアートクリエイションに向け、表現者(アーティスト)として、エネルギーを表現・表出し、作品を創作していくことで、心身状態の向上を目指している。
 そのために我々が重視するのは、「セラピストとしての瞬発力=即興力」と「作品構成力」である。特に「クライアントの即興力」と「セラピストの即興力」のベクトルの違いを明確にし、立ち位置のコントロールを可能にする事は注意する点である。これらを軸に、児童精神科と高齢者病棟で実践している内容を紹介しながら「対象に合わせたクリエイションアプローチ」というテーマに沿って課題を提供し、参加者と検討したい。



<ポスター発表>


加速度波形からみた動きの質的変化と気分との関連
成瀬九美(奈良女子大学生活環境学部心身健康学科)

 加速度波形からみた動きの質的変化と気分との関連,前回大会ではなめらかに動くことを課題として三軸小型加速度計を用いて遂行動作を分析した。
 その結果、複数の加速度計による加速度の測定およびリサージュ図形による視覚化は、瞬間的な速度変化を捉えることに加えて、身体部位の連動性を把握することに有効であった。本研究では動き始めの段階から中盤以降の動き方が安定し、「自分の動き方」として定着する過程に着目する。前腕部、上腕部、腹部、下腿部の4か所に加速度計を装着し、動きの時間的要素ならびに空間的要素の指標として、X軸、Y軸、Z軸における加速度やリサージュ図形から動きの変化過程を捉える。また、動きの変化が遂行者の内的感覚や気分とどのような対応にあるのかを内省をもとに検証し、動き‐気持ち‐ことばの関係性を探る手がかりを得たい。



ダンスムーブメントセラピーの特性ー運動療法との比較よりー
大沼幸子(東京有明医療大学)

 精神科デイケア参加者に運動とダンス・ムーブメントセラピー(以下DMTとする)の両方を実施した。心身の変化を知るために、実施前後に唾液アミラーゼ測定及びSTAI検査を行った。また、DMTの感想をアンケート用紙に記載してもらった。結果:唾液アミラーゼでは個人差が大きく、傾向を見出すことはできなかった。STAIではDMTで有意に状態不安が低下していた。DMTの感想は、うつが軽くなっった、心を整えられたなど肯定的な反応が見られた。



フェルトセンスを用いたダンス/ムーブメントセラピーが心身に与える影響
-語りと自己受容の分析から-
渡辺明日香(北海道文教大学人間科学部作業療法学科)
    荒木地美里(さっぽろ神経内科クリニック)、嶋村美智留(亀田病院)
               進藤実結(苫小牧日翔病院)中村円(禎心会病院)

 フェルトセンスを用いたダンス/ムーブメントセラピーが 心身に与える影響-語りと自己受容の分析から-,フェルトセンス(からだ・こころの実感)から起こる動きを用いたDMTの効果を調べた。
 ダンス経験のない女子学生2名(A,B),年齢18歳を対象. DMTは週2回4週間(計8回)実施. DMTは導入-フェルトセンスによる動き-シェア計50分間/回とした.介入前後と4週間後に自己受容測定を実施。1回ごとのシェアの語りは5段階体験過程スケール(EXP)で評定.結果,A氏は精神的,役割的自己受容が大学生の1SD以上増加,社会的,全体的自己受容も増加. B氏は身体的,精神的,社会的自己受容が若干増加したが,両者とも介入終了4週後には元のレベルに戻った。EXPは,A氏は初回から段階3でフェルトセンスを感じて語り,B氏は回ごとの語りの質に波があった.2名とも気持ちの吟味や新しい気づきの段階には移行しなかった.これらから「フェルトセンスを感じやすい人ほどDMTによって自己受容が促進され,DMT継続によりその効果が維持される」との仮説が形成された。EXPの段階の高まりには介入期間が短すぎた可能性がある。



ダンス関心度とダンスセラピー体験の様相について
-ダンスムーブメントセラピー体験評定尺度を用いて-
峰岸由香(長谷川病院/東京ダンスセラピープロジェクト)

 ダンスセラピーは、身体動作の非言語的特質とダンスのもつ芸術的・創造的特質を活用した芸術療法である。それ故、参加者のダンスへの関心度がダンスセラピー体験の様相に関係するのではないか。
 本研究では、1回につき10名でダンスセラピーをワークショップ形式で計3回実施し、参加者のダンスセラピー体験をダンスムーブメントセラピー体験評定尺度(鍛冶2007)によって評定した。
 その結果、ダンス関心度が高いほど、評定合計値や下位尺度の「体験への没入」「内界投影感」「気づき」の評定値が高かった。「主体的身体感」「自己の安定感」はダンス関心度との相関はなかった。
 この結果より、ダンス関心度が参加者の主観的なダンスセラピーへの評価に影響を与えることがわかった。特に、ダンス関心度が高いほどダンスの中に自己の内界を投影しやすいと考えられる。一方、気持ちが楽になるといった体験はダンス関心度に関係なく得やすいと考えられる。




<大会特別企画 シンポジウム>  ~ダンスセラピーのいままでとこれから~


○企画:尾久裕紀(おぎゅうひろき)
○司会:大沼幸子(おおぬまゆきこ)
○シンポジスト:平井タカネ(ひらいたかね)
 *ダンスセラピーのこれまでを振り返る
○シンポジスト:﨑山ゆかり(さきやまゆかり)
 *ダンスセラピーのこれからを慨観する
○指定討論者:町田章一(まちだしょういち)


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