第37回 JADTA研修講座報告

研修講座委員会委員長 大沼小雪
事務局 平舘ゆう

 2026年3月14(土)、15(日)の両日、大妻女子大学千代田キャンパスで開催された研修講座に20名の方が参加されました。75%の方が初参加でした。年齢層は20代~70代まで、大学生の方も2名参加されました。今回も非常に熱心な姿勢で各講義に向き合って頂き、そして友好的な雰囲気の中で、交流が促進されたように思われます。
 なお、今回は、プログラム講座名の表記ミスがあり、資格申請の際にご迷惑をおかけしたことをお詫び申し上げます。

日 時:2026年3月14日 (土)、15日 (日)
場 所:大妻女子大学千代田キャンパス
ブログラム:
Ⅰ基礎論 :2.ダンスセラピー概論Ⅱ
      身体表現学:身体と表現(松原豊)
Ⅳ実践技法:1. 協会認定の実践技法
      ボディトーク(永井順子)
Ⅳ実践技法:5.高齢者領域(湯山ひろみ)
Ⅱ実践論 :3.ダンスセラピー 集団アプローチ
      グループプロセスとリーダーシップスキル(鍛冶美幸)
Ⅰ基礎論 :1.概論Ⅰ
      ダンスセラピーの原理:定義・目的(町田章一)
Ⅱ実践論 :7.身体障害領域(松原豊)
Ⅱ実践論 :4.精神科領域 (集団・個人) (大沼小雪)
Ⅳ実践技法:4.多様なダンス(大沼小雪・平舘ゆう)
告知ページ

各講座について、参加者のレポートを中心にご報告いたします。

* 1日目*

1限:松原 豊 「基礎論 2.ダンスセラピー概論Ⅱ 身体表現学:身体と表現」

  • 花の形を表現するワークで、ステレオタイプの話がとても印象的だった。パフォーマンスの出来栄えよりも、その人のありのままの表現を大切にする、ということが印象に残った。
  • クライエントに寄り添う時の支援力について、深い気づきがあった。身体表現の奥深さを学んだ。
  • 国籍が違う障害者とのコミュニケーションの1つに、ダンスがある。言葉の壁を越え繋がりができる。
  • 表現には自由と他者が必要。「人間の極限の動きは美しい」が心に残った。
  • 人間が踊ることの根源から振り返ることができた。
  • 「もの」を通じて他者との関係を構築する。体はコミュニケーションの媒体になる。
  • ラバンの理論について、実践を伴って理解できた。「動きの分析」「動きの質」という考えがとても面白く、もっと学んでみたい。
  • ダンスセラピー(以下DTと略)では、無意識の領域を行動から科学的な視点で分析する。その過程で本人の気づきが得られるのが理想的。表現を引き出すには、模倣・音楽・イメージ・ストーリー・感情を用いると良い。

2限:永井順子 「Ⅳ実践技法 1.協会認定の実践技法 ボディ・トーク」

  • 動きに声が加わることで、解放感や爽快感も増すことが分かった。身体の深い部分までやわらかくほぐれた気がした。
  • 背骨を振動させることで、身体も気持ちも解すことができる。温かい息、冷たい息を瞬時にやっている。改めて身体のすごさを感じた。
  • 自分で気づけなかった身体の部分にたくさん気づき、大分無理をしている自分が愛おしくなった。自分自身をもっとケアしていきたい。
  • ゲームを通して交流ができ、緊張がほぐれた。体調は精神状態によって変化することが理解できた。「息」は喜怒哀楽によって変わっていく。自分の体を大事にし、不調を自覚し、解決していくことが大切。
  • 体を外側と内側からケアすること。呼吸の深さと身体の一体性について、理論として整理し実践されていることにも驚いた。場づくりにも取り入れたい。
  • 呼吸と身体と心の繋がりを実感できた。温かい息で心も温かくなった。
  • 声を出すことで動きやすくなった。「正しくよりも楽しく」
  • ユーモアあふれるLectureで活き活きした時間を体験できた。

3限:湯山ひろみ 「実践技法:5.高齢者領域」

  • シンプルな動きの組み合わせだけで、楽しく汗をかける。
  • 自分で出来るDTを行うということを確認できて良かった。座って行うストレッチを体験できて良かった。
  • 先生の作り出す明るい雰囲気が魅力的で引き込まれた。指導する人、リードする人は元気で輝いているという事が、大切。
  • とても面白く、参加者がまた来たいと自ら思えることはとても大切。相手を思いやる、一緒に動くワークがとても興味深かった。
  • 頭を使う体操はすごく難しいと感じたが、それ以上に楽しく活動できた。
  • 楽しさの中に色々な要素が含まれていて、良く考えられていると思った。聞き馴染んだ音楽、歌を口ずさみながら、心も身体も豊かになっていると感じる。
  • 脳トレとコミュニケーションを取り入れた笑いとドキドキのレッスンは体の芯まで活性化されとても楽しかった。
  • 動きに集中することだけでなく、「その人を大切に扱おう」「愛おしい」という気持ちが湧いた。

4限:鍛冶美幸 「実践技法 3.アメリカなどの海外ダンスセラピー関連技法」

(*「実践論Ⅱ.ダンスセラピー 集団アプローチ」を変更)

  • 全体を通しての進め方、テンポ、雰囲気がとても素敵で自然と引き込まれた。専門性、経験が融合して、ファシリテートされるのを実感した。
  • 1人で閉眼で動くことから、全体を動き回ったり、真似をしたり、数人で動くことによって、より自由に動けたように感じた。
  • チェイスを学んでいるが、実際にワークする機会は貴重だった。ミラーリングの有り方に多くのヒントを頂いた。
  • 主体性を患者さんに渡すこと、最小限のコミュニケーションはEYE Contact。
  • 円になって一人一人の動きを皆が真似るワークが印象的だった。自分の動きを真似してもらった際、他社から受け入れられたと感じた。
  • どんな動きをしても良いんだ、と思えてきた。一瞬だけでも動きを共有できた時が、とても嬉しい気持ちになった。
  • 参加者からイメージや思いを汲み取って表に出していくというセラピストの姿勢について学ぶことができた。
  • 「自分の呼吸を探してみましょう」から始まったセッションでの先生のインストラクションがとても勉強になった。また、私事を出しながら、それをやらない自由もあるよ、というインストラクションは安心感と自主性を育てることにもつながるように思った。
  • 自分自身が癒されたのか、最後に涙があふれてきた。自分自身の癒しにもつながっていることを感じた。
  • この世界は安心できる場で、何歳でも取り戻せる可能性を感じた。

* 2日目 *

1限:町田章一 「Ⅰ基礎論:1.概論Ⅰ ダンスセラピーの原理:定義・目的」

  • 「ダンスで元気になること」がわかりやすく響いた。10歳の子供にも分かりやすい文が理想。
  • DTは他の療法と重なる面も多くある中、独自の価値があること、そしてそれを伝える大切さを学んだ。
  • DTの歴史も大変興味深かった。
  • 「定義には作戦がある。」が印象的。
  • DTとはダンスが持っている「癒しの力」をはじめから意識して癒しを与えていくダンスなのだと学んだ。また、各国の文化によって違いがあるように、DTもそれぞれの国にあったワークがあるんだろうな、と感じた。
  • 日本と米国のDTの構造の違いが興味深かった。
  • 舞踏に日本のDTの可能性があるというお話も興味深かった。
  • 自分らしく、何ができるか、自分の専門性について考えるきっかけを頂いた。あっという間に90分が終わってしまった。
  • 先生のお人柄も含めて、とても素晴らしい講義だった。自分の背景を活かして、どの分野に向けてDTをやっていきたいのか、その糸口(対象)を掴めたように思う。
  • 重要な理論をきちんと学べた時間であり、整理ができた。温かい優しい口調でしっかり内容が学べた。
  • DTは他の療法と重なる面も多くあるが、独自の価値があること、そしてそれを認識し、伝える大切さを学んだ。
  • 自分が学んだイギリスのDMTとの共通点や違いについて理解することができ、今後、日本で活動する上での指針になった。

2限:松原 豊 「Ⅱ実践論:7.身体障害領域」

  • 補助の仕方、工夫によって動きを引き出す方法がたくさんあると思った。
  • 一人一人やグループに合わせてプログラムを作るのは大変なのだろうと思った。とても興味深く、ワークも面白かった。
  • 動画で、先生が楽しそうに笑って温かい雰囲気で子供達に触れるから、子どもたちも楽しいのではないか。松原先生の実践にとても感動した。
  • アイマスク体験で、徐々に身体を委ねる安心感が生まれてくる感覚があった。誘導する側は全神経を集中しているのを感じた。とても楽しんでワークができた。
  • 目が見えなくても、ダンスができる体験は衝撃的だった。
  • 実習映像がとても心に響いた。
  • 個(障害)に合った支援を理論と結び付け、豊かな経験から蓄積された知見に触れることができ、感謝。
  • ダンスは勝ち負けや優劣がないため、個々の自信や自己肯定感を育てる発達支援として素晴らしい力を発揮している。実体験をもって学ぶことができ、貴重な体験であった。
  • 施設の方々が楽しんでダンスをし、障害者の方々も笑顔で音楽にのって活き活きとされ、身体を動かしていたことが印象的で、感銘を受けた。

3限:大沼小雪 「Ⅱ実践論:4.精神科領域(集団・個人)」

  • 原因ではなく目的を重視し、閉ざされたリズムの世界を動きで開き、幻想の世界に飛び、そしてそっとこの現実世界に着陸する。(平井タカネ先生の引用文にも共感できた)とても理想的なDTだと思った。
  • 相手の肯定的なところを見るのが素敵と思った。ユニーク。
  • クライエントだけでなく、子どもや大人も常にファンタジーをもって日々を過ごすことが必要で大切と感じた。自分も軽やかに明るく、楽しんでリードしてみたい。
  • 触れることの大切さを感じた。セラピストの在り方が、精神疾患のある方のハートにつながるのだと感じた。認知症が進んだ祖母にも優しく触れていきたいと思った。
  • 相手の「今」の状態に合わせてベストだと感じることを真摯に行う。プロセスに明るく寄り添う、遊びや余白を意識的に作る。その在り方が本当に大切と思った。
  • 事例は人間同志の関わりの中で、Th,の経験、専門性、温かさ、包み込む力ゆえの展開。精神科の事例と人間同志の触れ合いを楽しんでいる。
  • ダンスの精神療法として「遊ぶ」「症状の外在化」「囚われからの解放」などとても共感できた。
  • 物語の世界に入り込むことで、人が回復していくというのが興味深かった。症例としてだけでなく、人として向き合っていたのが、素敵で感銘を受けた。

4限:大沼小雪・平舘ゆう 「Ⅳ実践技法:4.多様なダンス」 (参加者とのダンス交流)

  • 動きでコミュニケーションする楽しさを実感できた。
  • 一人一人を大切にしているということを実感。自分も踊りながら他のメンバーの方々をかけがえのない大切な存在と感じることができた。こうしたことが、「ダンス」をセラピーにするのかなと思った。
  • 一人ずつ踊りを引き出してくれる先生に惹き込まれた。このような時間が人とのつながりやコミュニケーションの核になるのだと感動した。喜びに包まれている時間だった。
  • 順番待ちの時は緊張したが、手が触れたとき、温かさを感じ、流れに任せて気持ち良く踊れた。
  • 一人一人違うダンスをアレンジして即興ダンスをし、ダンスの掛け合いをするのが美しく、楽しんでいる様子に感銘した。
  • 一人一人の手をとって、踊るという時間の中で、本当に美しく純粋に開いているような気がした。人の人生は精神的であると同時に、物理的であり、心身一如であるのだと、改めて感じた。
  • 誰もジャッジしない、自分が動きたくて踊り出したくて踊っちゃう。その空間と世界観と温かさが素敵だった。
  • ダンスの純粋な楽しさを味わう事ができた。
  • とても素晴らしいダンス交流だった。安心と安全な場で内面の豊かさを引き出している専門性に心が打たれた。「あなたはあなたのままでいいよ」というメッセージを頂いたような、自分を開放できた心地よい幸せな時間でした。
  • この時間がなかったら、先生方、参加者の皆さんとの親近感を感じることはできなかったのではないか。
  • とても美しい時間。一人一人のダンスから、その人の美しさがあふれていて感動した。
  • 講師のガイドがとても暖かく、心地よくダンスができた。

2日間を通して

  • ラバンの身体動作表現理論をきちんと学びたいと思った。
  • 自分の人生を全肯定できた2日間だった。枠を作らず、「好き」「やってみたいこと」を大事にして楽しんで生きていきたい。
  • 息子に「母ちゃん、人生にダンスは必要だ」と言われ、身体目いっぱい感じることができた。
  • 一番印象に残ったのは、一番最後に皆さんと踊った時間で心から楽しんで踊れた。
  • 引き出す力!直感!体を使っている人間ダンサーとしての直感を大切にして、自分の強みを強化。
  • 2日間楽しい時間。講師、参加者の温かさ、信頼に共感。
  • 先生方のユニークな実践方法を体験したり、お話を伺う中で、自分なりの活動、そして人の内にある美しさや輝きを引き出して、個々のらしさが表に出てくる。そんな活動を行っていきたいと感じた。
  • DTの歴史、技法、事例などを体系的に理解することができた。
  • 非常に充実していた。今後、実技のワークもより多く体験できると良いなと思った。