大会テーマ「今できることを一歩ずつ」
JADTA第34回学術研究大会に寄せて

今年の大会は初の執行部主催の形となりました。「今できることを一歩ずつ」という正直な気持ちを本大会のテーマとさせていただきました。協会が発足して30年以上が経過し、多くの課題が山積する中、毎年開催している学術研究大会を今後どうしていくかという点についてもさらなる検討が必要となっています。
プログラムには、ダンスセラピーを学び、リーダー資格を有している方々にご登壇いただきその活躍の状況を聞かせていただいたり、経験豊かなセラピストから助言をいただく機会もあります。近接領域である“Sensorimotor Psychotherapy”やダンスセラピーの研究活動について、今回学びあうこともできます。どうぞ楽しみになさってください。
決して消極的な意味を含んだテーマではなく、「今できること」として、会員限定、参加費無料の新しい試みと共に、できるだけシンプルにかつその中でも会員の皆様と学びあえる機会になればと、この間執行部で検討してまいりました。本大会が今後のJADTAの発展につながる契機になることを心から願っています。
JADTA第34回学術研究大会
実行委員長 﨑山ゆかり
概要
開催日時:11月30日(日)9:00~16:00
開催方法:オンライン
参加資格:会員限定
プログラム
午前の部
9:00 | Zoom 入室開始 |
9:15 | 開催のことば 葛西俊治 一日の流れや注意点の説明 﨑山ゆかり |
9:30 | ダンスセラピー初心者向けスタートアップ 進行 鍛冶美幸 文教大学大学院修了生等の実践発表とベテランからの助言 報告者:大澤音々(千葉市教育センター/浅川クリニック) 助言者:大沼小雪(当協会顧問) 神宮京子(群馬病院) |
| 心理士として精神科クリニック等の現場で仕事をする中で、ダンスセラピーの学びを活かして活動している実践内容をご発表いただきます。経験を重ねていく最初の段階での戸惑いや迷いは誰もが経験することと思います。現場での実践を長年積み重ね、様々な経験をお持ちの先生方から助言をいただきながら、共にダンスセラピーの実践における学びを深めていきます。 |
10:30 | 休憩 |
10:45 | ダンスセラピー・リーダーの活動と社会的ニーズ 進行 葛西俊治・後藤美智子 報告者: 1) 石川奈穂美 認知症高齢者の地域(札幌市)での支援 2) 石川林太郎 カッコよさという脅威から、安全を守るDMT(精神科デイケア) 3) 原弘枝 精神科での高齢者のDMTの実際 4) 山田晃広 子どもや地域の人たちとのDMTでの交流 (動画視聴) |
| ダンスセラピー・リーダー資格を取得後、自らの専門性の中でダンスセラピーの学びを、 さまざまな社会的ニーズに沿ってどのように活かしているのか、4人のダンスセラピー・ リーダーから実際の活動をお聞きします。発表後はブレイクルームを活用して、参加者の 皆さんとの意見交換を予定しています。 |
ランチタイム
11:45 | 休憩 |
11:50 | 参加者同士のフリートーク ブレイクアウトルームを用いてランチタイム *ブレイクアウトフームは大会事務局が適宜操作します。 |
12:15 | ムービング・チャイルド「動き」が育てるこころとからだ 第1巻 からだの動きを通した発達支援 上映会 (60分) |
| 第32回学術研究大会でも取り上げた教育ドキュメンタリーシリーズの第1巻を上映します。ダンスセラピストだけでなく動きの専門家たちの知恵と工夫が詰まった内容で、アメリカのダンスセラピー、ソマティクス、心理療法、ダンス教育等の実践の貴重な映像と共に、第一人者たちの解説を通じて、ムーブメントの重要性を実感できると思います。日本語字幕の監修者は、お茶の水女子大学の山田美穂先生です。 |
午後の部
13:30 | 近接領域からの身体へのアプローチの実践紹介 進行 廣瀬優希 ダンスセラピーとのつながりを考える Sensorimotor Psychotherapyについて 長谷川病院 宮城整 |
| 心身の相関を重視し、身体感覚や身体の動きにはたらきかけるセンサリーモーター サイコセラピー(感覚運動心理療法)は、心的外傷へのアプローチとして、専門的に学んだセラピストが用いる手法です。心身両面からのアプローチにはダンスセラピーとの共通点もあります。こうした近接領域ではどのように身体へアプローチがなされているのか、具体的な実践についてお話しいただきます。 |
14:30 | 休憩 |
14:45 | 研究活動の紹介 進行 﨑山ゆかり |
| 「ダンスやムーブメントでの心理療法的効果ということ」 葛西俊治(JADTA会長、札幌DMT研究所代表) 「DMT効いてますか? DMTを科学したい」 髙橋秀樹(四国大学生活科学部児童学科) 「共に創り・共に踊る」ダンスフェスのアクション・リサーチ 山田美穂(お茶の水女子大学コンピテンシー育成開発研究所/基幹研究院人間科学系) 質疑応答 |
15:45 | 閉会の言葉 星野仁 |
16:00 | 終了 |
参加方法
2025年11月1日~11月20日の期間に、下のボタンで参加申し込みを行ってください。
申し込み時に入力したメールアドレスへ11月25~28日の間に、大会事務局よりZoomのリンク情報と参加に当たっての注意文書を送信します。@jadta.orgを受信できるように設定してください。
なお、今大会の抄録集はありません。 以下のプログラムの内容紹介をご参照ください。
今大会は、会員限定のオンライン大会となります。参加には2025年度の年会費支払い済みであることが必須となります。非会員の参加は、本年度は認めません。
問合せ
第34回大会実行委員会