第31回研修講座報告(研修委)

研修講座委員会委員長 大沼小雪

 2019年11月30日、12月1日の2日間、こども教育宝仙大学にて第31回研修講座が行われました。年末が近いという事も影響してか、参加者は1日目11名、2日目14名と少なめでしたが、今回の参加者の方々のダンスセラピーに対する意識と学ぶ意欲、ダンスの質の高さで今回も素晴らしい交流になりました。それぞれが自立して仲間づくりを積極的に行って頼もしさを感じました。

講義の感想を参加者のレポートからの一部抜粋します。

<1日目>

概論Ⅰ「日本における歴史」町田章一先生

改めてDTの歴史が確認できた。古代からの現代、世界のあらゆる場所でダンスをするということは、心と身体のつながりがあり、とても大切な事と思った。ダンスをセラピー、治療に活かすことを構築した先人の方々に感謝。


実践技法「精神領域」神宮京子先生

実際の精神科病棟で行われているグループセッションを再現したワークを受けることができて良い経験ができた。その時の表現から出てくる言葉から可能となるアセスメント、考察がとても興味深かった。


特論「比較身体文化論」:八木ありさ先生

ダンスとは何かという基本的な問いについて、新しい視点を得ることができて興味深かった。子どもの頃好きだった動作がダンスに繋がっていることを知り、楽しいから踊るんだ!というダンスの原点に立ち返る機会になった。とても面白く、もっと深く知りたい、もっと聞きたいと思える講義だった。


実践技法「パワーバランスとコネクション」大沼小雪

ダンスが恥ずかしいという意識を自然に取り払ってもらえ、ダンスに没頭し、自分を表現する喜びを感じることができ、ダンスセラピーの効果を実感できた。気持ちがスッキリした。対人関係を学んだ。コネクションは凄く楽しく気持ちよく、深いジャンルだと感じた。セラピストの雰囲気がとても重要。

<2日目>

実践論「生涯教育」照屋洋先生

「気づく、感じる、声を届かせる、話しかける」などは自分のからだの声をきけること、そして相手の声をきけることが重要になると思った。五感を通した学びを提供できるようになりたいと思った。自分が学び続ける姿勢と謙虚さを持ち続けることが重要と思った。ダンスセラピーをその場の癒しだけではなく、ワークの後も心の力の源になれるような、自ら光の方に向かって生成していく植物のようになれるようで素敵だった。


実践論「動作観察法・動作分析」松原先生

動きを構造的に分解して記録したり、観察・評価できることがわかって興味深かった。動きをどう解釈するのか、しぐさや動きから本音を推し量るヒントを学ぶことができた。動作の示す意味の深さ、それを分析する意味を学んだ。エフォートを利用した即興は興味深かった。事例についてもっと詳しく知りたいと思った。


実践技法「アレキダンサー・テクニーク」大木亜紗子先生、河口志保先生

言語化が難しい不思議な体験だった。先生に触れてもらって足首が伸びたのは感動だった。自分のからだにきく、意識するということを日々の中で実践できるといいなと思った。肩の凝りや身体がこわばっているときは、内部に起きていることを知る、意識してみるといいなと思った。もう少し長い時間をかけて教えていただきたいと思った。


実践技法「多様なダンスと交流」

本当に楽しかった。すごく贅沢な時間。ダンスは相手を感じる1つの道具、それを身につけられたらいいと思った。ダンスを通して相手のことを思いやったり、息を合わせる踊ることは1人でやるときよりも喜びや楽しさが倍になった。相手の心を汲み取り、1つになるダンスという楽しさを体感できた。言葉がなくても通じ合えるツールの1つ。やはり踊ることは楽しい。この楽しさを様々な人たちに伝えたい。


以上、次年度もどうぞよろしくお願い申し上げます。